2004年2月9日更新

Between ECO&EGO 始動 !


■1月31日(土) 14:00〜 川口談義 (本一通り内 浜田邸蔵)

 参加アーティストの1人 山岡佐紀子 氏が進める「時間の底板」プロジェクトの内のひとつ。
川口で多くの経験を経られたご年配の方々から、くつろいだ雰囲気の中で、特に戦前までの 川口の気風などを伺うという、タイムトリップのためのトークイベント。
 その第1回は、「芸術家の視線」と題し、ゲストに岩田健 氏(彫刻家)、土田裕 氏(写真家) をお迎えして旧川口宿、現本町1丁目にある蔵で行われました。当日は約20名の方々で蔵の中は 程好く一杯、岩田氏の貴重なお写真のスライド上映から始まり、その写真にまつわる当時のお話、 川口の成り立ちなども織り交ぜてご紹介頂き、約1時間の前半を終了、暫しの休憩の後、今度は 土田氏が60〜70年前の子供時代の川口や、特に本一通り界隈のお話(夜店、子供達の小遣いかせぎ や、労働争議、善光寺の火災の話など)をされ、途中、参加者からの質問にお答え頂いたり、 ご年配の方々からはその話題にまつわるお話や思い出なども次々に飛び出し、終始和やかなとても 楽しい雰囲気の中で約2時間の会は名残惜しつつもお開きとなりました。

以下、山岡氏からのメッセージです。
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 ここでの私の興味は、話の内容そのものだけでなく、人々の作る空気や、連想の 仕方、 表現の仕方、ライブの時間の作られ方の取材ということもあります。「昔の 川口」と言う共同体に、よそ者の私がどう介入できるかも鍵なのですが、容易では ありません。
 私は今、展覧会中に発表するビデオの制作で格闘中です。DVDの編集は初めてです。 ビデオ作品には談義で話して頂いたことの一部しか入れられないと思いますが、 記録は別に残すつもりです。
 それから、反省点としてはもっと、離れたところの離れた世代の参加を意識的に 求めるべきでした。次回は、その点に気を払って広報します。
 パフォーマンスアーティストと名のる者が、どうしてこんなことをしているのか、 謎に思う方もおられるでしょうが、ここでは、やっていることで見て頂くしかないと 思っています。
 ご協力・ご参加頂いた皆様、また、かわぐち塾の方々には心より御礼申し上げます。
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第2回 2004年2月28日(土)14:00〜 テーマ「女性たちの生活」
話し手:本町・金山町のおかみさんたち
     定員15名(要予約。人数は会場の都合によるものですが、多少の余裕はあります)

 2004年。今年は日露戦争からちょうど100年です。この100年、日本人(という国家の名で くくられた私たち)はどう生きてきたのでしょう。川口談義第2回は、本町、金山町の先輩 世代の女性の人たちをお呼びしたいと思います。日々の生活を生き抜いて来た女性たちの 体験あるいは喜びは、男性の方たちとはまた大分違ったものでしょう。川口の女性の多くの 方は、戦中あるいは戦後に他の町や県からお嫁にいらした方たちです。今回は、時代は少し 下って、戦中戦後の日常の生活の側から、お話をお聞きしたいと思います。

場所:川口市本町1-11-24 浜田接骨院内 蔵 Map
    JR川口駅東口または埼玉高速鉄道川口元郷駅より徒歩約10分。
参加費無料。ご参加希望の方は 山岡佐紀子 まで。

今後の予定:4月3日(土) 第3回 テーマ「鋳物職人の大正昭和」(ゲスト未定)

各内容はビデオなどに記録され、Between ECO & EGO展開催中に商店街等の どこかで上映されます。

必見!山岡佐紀子、朝日環境センターでのプラ選別作業体験記



■2月1日(日) Between ECO & EGO Act.3 
 『エコ&エゴ みんななかまバス試乗会』 (みんななかまバス)


 川口市内を運行中の『みんななかまバス』(中央・横曽根・青木・南平循環)に アーティストが乗り、本展予定会場を巡る会を行いました。当日は、アーティスト 7名(新生呉羽・山岡佐紀子・小瀬村真美・丸山芳子・丸山常生・小野のん子・ 田上真知子)と、運営委員(金子良治・矢沢英也+息子さん)、&スタッフ (はるばる大阪から参加の板垣弥生さん、ご苦労様でした!)の計11名が参加、 12:00 JR川口駅西口発 反時計回り4便に乗車しました。バスは想像以上に 小さなものでしたが、日曜でもあり一般の利用者は少なめでした。
 12:31、 朝日環境センター 前にて一度下車し、旧リサイクルセンター(現 南ストックヤード)を小川順一郎 さんの案内で見学しました。ここは平成14年に朝日環境センターが完成するまで、 ビン・カン等のリサイクルを行う施設として機能していた所で、昭和30年代頃建て られた工場をそのまま再利用したものです。現在は一部ゴミの一時保管場所として 使用されています。この見学はエコ&エゴ展中や今後の表現の場として使用出来 ないかを探るものです。
 暫時、リサイクルプラザ・朝日環境センターの施設も一部見学の後、14:01 再び 『みんななかまバス』5便に乗車、市内中心部北側をぐるりと巡って、14:45  JR川口駅西口着。そのまま6便に乗り継ぎ、15:00過ぎにKAWAGUCHI ART FACTORY に到着しました。
今回のバスツアーは、本展に向けての導線確保と、表現の場としての車内の利用を 確認する為のものでしたが、実際に乗車して色々なものが見え有意義なものと なりました。
 その後、KAWAGUCHI ART FACTORYにてアーティストミーティングを行い、3月の プレイベントAct,4や本展についての打ち合わせを行いました。
(ミーティングからの参加者:川上香織・池田一・兼古昭彦・朝田尚子)


   川口のキツネはどこに? by 広田美穂



エコ&エゴ展 今後のスケジュールをご紹介します。

■3月7日(日)〜28日(日) Between ECO & EGO Act.4 
 『エコ&エゴ展 プレイベント』
(KAWAGUCHI ART FACTORY) (朝日環境センター・リサイクルプラザ)


5月〜6月の本展に先駆けて各アーティストの作品の一部をご紹介するプレイベント。
39@の日(サンキューアートの日)参加、及び、朝日環境フェア(仮称)共催企画。

各会場での予定:
【KAWAGUCHI ART FACTORY】3月7日(日)〜14日(日)
 池田一    「80.000リットルの水箱ー川口水工場」展示
 小瀬村真美  本展に向けての作品撮影状況の公開プレゼンテーション
 山岡佐紀子 「川口談義」の記録(写真+ビデオ等)
 丸山芳子   「たとえ、その役目を終えても」本展に向けてのインスタレーション
 丸山常生   パフォーマンス(3月7日予定)

【朝日環境センター・リサイクルプラザ】3月13日(土)〜28日(日)
〔ワークショップ〕

 丸山芳子  「手は語る」
 丸山常生  「身体(からだ)にみる風景」
 新生呉羽  「子どもワークショップ」(キモチのいいすみかを作る)
 高野浩子  「廃材の大変身」(木工廃材による制作)
 朝田尚子  「re・サイクル」をつくる(廃棄自転車の再生)
 山岡佐紀子 「命のセンタクのためのパフォーマンスワークショップ」
〔作品プレゼン・ ワークショップ ・ 講演など〕
 石川雷太  「Fragment Project 設置およびプレゼン」
 原仲裕三  「島国JAPANの土を集めるプロジェクト・プレゼン」「自販機の設置」
 池田一    「80.000リットルの水箱」(テープによる水箱づくり)「Artist Talk」(講演)
 広田美穂  「川口のキツネはどこに?」


■4月7日(水)〜12日(月) Between ECO & EGO Act.5 
 『映像とダンスのコラボレーション』
  (川口銀座商店街 樹モール 燦ギャラリー)

 兼古 昭彦+新生 呉羽 (ダンスパフォーマンス公演日:4月7日・8日・10日・11日)


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参加者募集中! 丸山芳子ワークショップ 『手は語る』

 ワークショップ(リサイクルプラザにて)をお手伝いして下さる「川口ミキシングチーム」 参加者を募集しています。
 ワークショップは、Act.4(3/7〜3/28)期間内の土日のうち、リサイクルプラザで、 1回ないし2回、参加するお客さんの手を型取りして、シワまでリアルな石膏の手を作り ます。その制作メンバー「川口ミキシングチーム」の練習として、2月中に2〜3回の 「制作体験」を企画します。中学生以上の、物を作るのが好きな方ならどなたでも! チームに入って下さる方には、練習として作ったご自分の手をひとつ、記念に差し 上げます。(乾いてから後日)尚、このチームに入ったからといって拘束は致しません。 他の興味あるワークショップも、期日が重ならない限り、どんどんご参加下さい。
「制作体験」内容/
水と型取り粉を混ぜてヨ−グルト状になったものに、すかさず手を差し入れて、10〜15 分動かさずじっとしています。固まったら、きつめのグローブから手を抜くように、 慎重に手をはずして、その空洞に水溶き石膏を流します。石膏は固まるまでに30分以上 要します。水気があって壊れやすいので、遺跡を掘り出すように少しずつ型を取り除い ていきます。全行程体験するには、早い時間からご参加下さい。
期日/2月15(日)・16日(月)・17日(火)・19日(木)・20日(金)・23日(月)・24日(火) のうちの3日間ぐらい。 お申し込み状況によって、この中から開催日を決定し、後日ご連絡させて頂きます。
時間/13:00〜17:00(この間の可能な2〜4時間をご参加下さい)
会場/KAWAGUCHI ART FACTORY・FRONT GALLERY
〒332-0011 川口市元郷2-15-26 日本金属鋳造工業(株)内 TEL:048-222-2369
丸山芳子 TEL/FAX:03-3960-2903

尚、3月の『手は語る』ワークショップ開催予定日は、近日中にお知らせします。 たくさんのお申し込みをお待ちしています!

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以上の各企画に関するお問い合わせは下記まで。
Between ECO & EGO 実行委員会



番 外 編

■1月17日(土)〜3月21日(日) 10:00〜18:00 月曜休館 観覧料:900円
  東京都現代美術館
 MOTアニュアル2004 私はどこから来たのか/そしてどこへ行くのか


エコ&エゴ展参加の 小瀬村真美 氏が参加するグループ展。 『現在』を時間的なスパンの中で位置付ける事が極めて困難な高度化した情報化社会にあって、 過去や未来を視野に入れて『現在』を捉えて行く強靱な思考をアーティストの創造力と考え、 不安定な現代社会に生きる様々な世代の人々のアイデンティティの問題が主題のひとつ として浮かび上がるであろう創作活動を展開する作家を紹介するプログラム。 3月6日にはアーティスト・トークもあり。



■2月14日(土)〜3月14日(日)10:00〜17:00 月曜休館 入場料:500円
  メタルアートミュージアム 光の谷
《 龍伝説 》 Kumi Kaneko Exihibition


エコ&エゴ展サポーターで彫刻家、 兼子久美 氏の個展。鉄を素材に『線の存在感』を意識した作品制作を行い、最近では 蜘蛛や蛇といった生物の姿を借りて表現する。
『今回は、旱魃から人々を救った「龍伝説」がある印旛沼の地に、作品の構想を 練る為に10日間滞在、伝説の龍を作る事や降らせた雨や、満ち満ちた沼を作る事 はできないまでも、この物語を知り、この地に滞在することにより、自らにもたら された意味や経験を表現することなら可能かとの考えに至る。自然、社会、そして 人間にさえも向き合う事が出来なくなりつつあるこの現代において、尊い自然の 壮絶さを表現する事が、それらに向き合う事を示すのではないかと思う。』



■2月7日(土)〜4月11日(日)10:00-22:00(火〜17:00) 会期中無休
  森美術館  入館料:1500円
「六本木クロッシング:日本美術の新しい展望 2004」


エコ&エゴ展参加作家の一人、 石川雷太 氏が参加する展覧会。
東京の中心、六本木ヒルズの最上層にある森美術館で開催される本展では、現代美術 を中心に、多様なジャンルから6名のキュレーターの異なる眼差しによって57組の作品、 参加者が選ばれている。既に永いキャリアを持つアーティストから若手注目株まで、 年齢に関係なく、その時代を代表する創造的で刺激的なアイデアを紹介。 ひとつのアイデアや価値観の世界に支配されず、多様な価値を認めあい、自身の世界を 深めている彼らの作品からは、『個』への理解を深めることの面白さと、それらの自然な 共鳴を全身で感じ取る事が出来るだろう。更には、意気消沈した様にも見える現代日本 への自信の回復、そして我々の未来への希望が見えてくることを願う。



■2月27日(金)〜4月11日(日) 9:30〜17:00 月曜・祝翌日休館
  川崎市岡本太郎美術館
《水の記憶 ヒグマ春夫の映像試論》


エコ&エゴ展参加の ヒグマ春夫 氏の 展覧会
『デザインを生業にしていたヒグマが、いわゆる美術へと関心をむけたのは1970年代 はじめの頃です。ハプニングやパフォーマンスが全盛の時代、同郷の美術家・吉村益信 を通じて、ネオダダイズム・オルガナイザーズらの活動にふれたのがきっかけでした。 以後、ビデオカメラを使ったパフォーマンスを経て、時間にそって展開する映像を中心 に制作してきました。彼の活動がユニークなのは、自らの表現の中に留まらない、 媒介者という側面をもつことです。1981年からは、映像の提示にとどまらず、投影した 空間の中に舞踊や音楽、批評といったジャンルの人々を巻き込み、ネットワークを紡い できました。今回はそうした人脈から、作品に即した音楽とダンスのイベントを行います。  あらかじめ構成を決めず、ドローイングやコラージュのようにイメージを重ねて作ら れるヒグマの映像には、波や水滴、南極の氷からはじける泡の音、ふくれた月といった 要素があらわれます。よせる波、交錯する光、さまざまに試みられた映像の構成と空間 を体感して下さい。 』
観覧料:一般 800円
会 場:〒214-0032 川崎市多摩区枡形7-1-5  TEL:044-900-9898
 



ニュース 2004年1月26日分


エコ&エゴ展 プレゼンテーションビデオ公開中
at KAWAGUCHI ART FACTORY


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